A jewel in a dunghill

雑念の地下シェルター

大学生になる前にこの漫画を読んでおけ!

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今年も終わりに近づき、うかうかしていたら3月はあっという間にくる。

来年の4月から大学生になる高校生・浪人生は今頃受験勉強に励むか、すでに推薦で合格が決まり空気の読めない発言をする同級生にイライラしている頃だろう。

 

大学生活といえば華々しいキャンパスライフが待っていると誰もが思っているだろう。

学生にとって大学とは人生で最も自由で最も時間があり最も遊べる最後の場所である。

理系の場合はそうでもないかもしれないが、すくなくとも文系学部に進学するならそうだろう。

 

大学が舞台の作品は多い、のだめカンタービレハチミツとクローバーのようにアニメ化・映画化した作品を読んで音大や美大へ進学したいと思った人もいるだろう。

だが、大体の人は一時の感情に左右されることもなく堅実に大学を選び進学していくだろう。

大学生活を楽しく送る上で大事なのは、大学という舞台ではなく、そこに居合わせ偶然出会った人たちとどのようにして居場所を作っていくのかである。

 

一見美大なんてとこは華やかなイメージを持つ人が多いだろう。しかしどれだけ恵まれた舞台であってもそこに集まってきた人たちが一緒にいて楽しく思えないなら意味がない。

大事なのは居場所なんだ。

 

そんな自分がいたいと思える居場所を見つけたくなる漫画を紹介する。

 

それは「もやしもん」という作品だ。

もやしもんは農大に入学した肉眼で菌を見ることができる少年の大学1年間を描いた作品だ。

この作品での居場所は主人公が関わっていくゼミのメンバーと先生だ。

もやしもんは基本的にゼミを中心にして、登場人物の悩みや疑問を解決するために遠回りをしていく話だ。

学園の中だけでなく日本中・世界中で話が展開していき、舞台はとても広いのに話を繰り広げているのは少人数のゼミメンバーだったりする。

本来ゼミは授業中に特定の教室で行われる以外に関わることは少なかったりする。ゼミ旅行のようなイベントはあってもゼミ生だけで話を繰り広げていくのは毎日活動するサークルなどと違って難しかったりする。

偶然研究したいテーマが一緒だから関わった人、それに巻き込まれていった人、なんとなくノリや都合が良いと思って入った人たちが繰り広げる青春群像劇と言えば聞こえがいいかもしれない。

人と人との相性は必ずある。きっと今、親友や最高の先輩・後輩だと思っている関係は後々そうでなかったり、もっと気が合う人と出会うこともあるだろう。

それでも位合わせた環境で楽しいと思える居場所を作るのは居心地が良く何年経ってもいい思い出として残っていく。

 

大学を卒業すると当時のメンバーが集まることは減っていくのがほとんどだ。

新しい環境に適応していき、新たな出会いもある。卒業後に会う人とは大体今の話か将来の話をするが、大学時代の友人と会った時は過去に共有した時間を懐かしむ話が一番盛り上がる。

かつてそこには居場所があり、共に楽しんだ経験を社会人になってから限られた時間で作るのは意外と難しかったりする。

 

振り返ってみるとなんてこともないが、その時にしか作れない居場所を大人はいつまでも振り返って懐かしんでみたいものなのだ。