A jewel in a dunghill

雑念の地下シェルター

なぜライトノベルはこうもタイトルが長いのか

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ライトノベルといえば毎クールアニメ化される原作がいくつもあり、中には2期・映画化と様々な展開を迎えているかなり熱い分野だ。
読者の多くは中高生であり、学校の図書室にも置いているなんてことがざらではないはずだ。

 私自身初めてライトノベルを読んだのは高校生の時であり、その時に読んだのが涼宮ハルヒの憂鬱だった。ちょうど驚愕が延期になったころでありまさかそこから何年も待たされるとは思いもしなかったが。
話は逸れまたが、そんなライトノベルがアニメ化された時や書店で見かけると誰もが1度は感じることがあると思う。

「タイトルが長い」

とある魔術の禁書目録俺の妹がこんなに可愛いわけがない、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている、アニメ化され原作もヒットしている作品の一部ですが書店やテレビ覧を眺めればいくらでも見つけることができる。

では何故ここまでタイトルが長いラノベが多いのか?

とらドラかのこんまよチキムシウタのように少し前まではタイトルが4文字の作品が多い時もあったので流行の1つであることは確かですが、それだけではないはずだ。


毎月出版社から10冊前後のライトノベルが発刊される。つまり電撃・角川・集英社小学館講談社・MF・富士見だけでも毎月70冊近くのライトノベル新刊が発売され、その他からも発売されることを考えると100冊、もしくはそれ以上のラノベが毎月世の中に出ているということになる。

「さあ、100冊の中からヒットするかもしれない原石を見つけよう!」ということを読者はできるのだろうか? きっと難しいだろう…

ライトノベルはシリーズ前提の作品であるため人気作家が新たな連載をということがなければ、ほとんどが新人だったり名前も知らない作家がほとんどだ。
そうなった時に読者が作品を手に取るキッカケになるのはきっと「絵」と「タイトル」のはずだ。

ライトノベルは絵師が全てと言う人も中にはいる。確かに本を手に取る条件としてイラストは表紙を上にして平積みされる新刊時期には特に重要だが、平積みにされる新刊時期にこそタイトルが長いことが活きてくる。

タイトルが長いラノベは表紙だけで多くの情報量が含まれている。表紙のイラストから登場するキャラクター、長いタイトルから主人公の気持ち・作品の世界観・言いたいことなど1ページも読むことなく表紙だけで作品のスタート地点に立つことができる。
本来ラノベのあらすじは裏か1ページ目を開いたところに書いてある、しかしタイトルの長いラノベはそれだけであらすじの一部という役割を担っているのである。

本は手にとってもらうところから始まる。どんなに面白い作品でも書店の本棚に飾っていては意味がない。

毎月100冊近くの新刊がでるラノベ戦国時代を生き残るには、少しでも表紙に情報を詰めることで手に取ってもらう可能性を上げているのかもしれない。