A jewel in a dunghill

雑念の地下シェルター

LEGOムービー

 
 
説明書通りの完璧がいいのか、それとも自ら形を生み出すか。
LEGOブロックで遊んだことがある人ならば誰しもが説明書から離れ、自らで新しい形にブロックを組み上げていく。

 だが大人になっても同じ考えでいられるとは限らない、説明書にある形こそが完成され最も美しく手を加える必要ないのかもしれない。

きっとこれは大人と子供がぶつかる共通のテーマなのだろう。
大人は色々な物を見てきた経験から自分の限界というものがわかってくる。だからこそ自分の才能がない分野はマニュアルに従ってしまう、それが無難で上手くいくから。
だけど子供は違う、可能性を秘め世界を知らない。それゆえ大人には考えられない発想で物事を生み出すことができる。
劇中に出てくるマニュアルに従わないで作品を作り上げるマスタービルダーは才能があるのでない、子供の時に感じたひらめきや生み出す喜びを忘れず持っているからだ。
大人にとってエメットはレゴシティに住む何の取り柄もない建設作業員の一人だった、しかし子供にとっては彼は選ばれし者であり、退屈な街を作り上げたおしごと社長を倒す主人公にすることだってできる。
誰だってなりたい気持ちさえあればヒーローになれる、それが今回はエメットだったのだ。
レゴで映画を作るのではない、レゴの映画を作るのだ。
それこそがこの映画の魅力であり、創造を楽しむ子供も創造を忘れてしまった大人も楽しめるはずだ。