A jewel in a dunghill

雑念の地下シェルター

幼馴染がアドバンテージではなくなった世界

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いつの世も幼馴染とは勝利確定の言葉だった。
幼き頃にした結婚の約束、毎朝制服姿で起こしに来る、一緒に下校などなど…
幼馴染キャラこそヒロインそのものであり、結局は結ばれるのが王道でもあった。
 
だが時代は変わってしまった。それまで何年も積み重ねてきた思いがなんだかんだ最後には報われていた幼馴染は、ある日突然現れたぽっと出の女に主人公を奪われるようになってしまった。
 
突如高校で出会った女、転校してきた女、幼馴染の親友の女。突如現れた女たちは瞬く間に主人公のハートを掴みかっさらっていく。
それまで幼馴染とは何もなく恋愛には奥手そうだった主人公が嘘みたいに変わっていく現象と共に。
 
幼馴染というのは便利なポジションだ。過去の思い出としてエピソードをいくらでも追加できることが最たる例だ。
「そういえばあの時も…」みたいな感じで感動のエピソードを簡単に後付けできるから便利なのだろう。
 
だけど何年も隣にいたのに主人公を射止められなかったなら仕方がない、それが近年の意見としてあるのかもしれない。
またツンデレ幼馴染というテンプレ化が進んだために、自分の気持ちを真っ直ぐに伝えないキャラが増えたのも原因の1つだろう。
 
幼馴染はアドバンテージではなく、むしろ不利な条件になってしまった。
だって最初から主人公のことを好きな幼馴染より、新しい女の子と出会ったことで日常が変わっていくボーイ・ミーツ・ガールを見ている方が面白いと僕らは気づいてしまったから。